こんな不満にお答えします。
本記事の内容
- 副詞の定義
- 副詞と形容詞の違い
- 副詞の種類と位置のルール
参考図書
副詞を置く位置ってほんとによく分かりませんよね。
副詞の意味によって置く場所が変わっちゃうのですが、そのルールを全部覚えるなんて考えただけでやる気失せちゃいます。
もともと副詞はとても自由度が高く、そのルールを全て把握したりどれが副詞かを見分けたりするのはとても難しいこと。
しかし、前提となるルールさえ分かってしまえば、副詞を置く位置だってそう怖いものじゃないんです。
本記事では、難しい文法用語は使わずに、副詞の位置やその使い方を分かりやすく解説していきますね。
早速いってみましょう!
英語の副詞とは、名詞以外を飾る言葉のこと
まず定義ですが、副詞とは「名詞以外を飾る言葉」のこと。
ちょっと広すぎですかね笑
もう少し絞ると、「動詞の様子や目的を説明する言葉。」
例えば、以下のような感じ。
・「どんなふうに」走る I run fast.
・「どこで」走る I run in the track.
・「いつ」走る I will run tomorrow.
・「何のために」走る I run in order to catch the bus.
こんなふうに、走るという行為を説明するのが主な副詞の役割なんですね。
他にも「速く」走るの「速く」の程度も副詞で説明できちゃいます(詳細は後ほど)。
こんな感じで、副詞とは「名詞以外を飾る言葉で、主に動詞の説明をする」ということだけ覚えておきましょう!
スポンサードサーチ
英語の形容詞と副詞の違いは?|飾る「対象」が変わるだけ!
同じような言葉で形容詞がありますが、副詞との違いってなんでしょうか?
すごーく簡単に言うと、以下のとおりです。
・形容詞:「名詞」の前後に置かれるモノ
・副詞:「名詞以外」の前後に置かれるモノ
英語の形容詞ってどう使うの?位置と順番を解説します【ルールは2つだけ】でも書いたのですが、英語では言葉を置く位置がその役割を決めちゃいます。
つまり、対象となる言葉の前後に置かれたものが「修飾」という役割をするということですね。
その対象となる言葉が、形容詞は「名詞」であり、副詞は「名詞以外」ということ。
なので、形容詞と副詞の違いは、前後に置く言葉の対象が「名詞」か「名詞以外」が違うということだけ覚えておきましょう!
英語の副詞の位置、前に置くか。後ろに置くか。
では早速、副詞を置く位置についてお話ししていきます。
先ほど、副詞とは「名詞以外の前後に置かれる言葉」と説明しました。
まず、この「前」か「後」かの位置によって意味が違ってくることを知っておきましょう。
具体的には以下のとおりです。
・前に置く:限定
・後に置く:説明
形容詞と全く同じですね。
例文を出すとこんな感じ。
・I run in the track. 説明
・I run very fast. 限定
「僕は走ったんだよ」「校庭をね」と説明を加えていますので動詞の後ろに。
逆に、僕は「とっても」速く走ったんだよ「とってもレベルのrunなんだよ」と走る行為のレベルを限定しているので、veryは前に置かれます。
こうしてみると、説明と限定ではそもそも置かれている副詞の意味が違うことにお気づきでしょうか?
in the track は「場所」を、veryは「程度」を表していますね。
こんな感じで、副詞を前に置くか後ろに置くかは、言葉の意味によって変わってくるんです(ここが厄介)。
でも、一つ一つ紐解いていけば簡単なので安心してくださいね。
スポンサードサーチ
後ろの位置にくる3種類の副詞
ここからは、説明の意味になる後に置く副詞を3種類紹介していきます。
結論は以下のとおり。
・時
・場所
・どのように、どれくらい
ひとつずついきましょう。
後ろに来る副詞①|「時」
後ろに来る副詞1つ目は「時を表す副詞」
いつ起こったのかと言う説明を加えるためですね。
例文は以下のとおりです。
・I run yesterday. 昨日走ったわ。
・I had a party last night. 昨夜はパーリナイ。
・Please wake me up at 6 am. 6時に起こして!
時を表す副詞は、問答無用で文末に置きましょう!
後ろに来る副詞②|「場所」
後ろに来る副詞2つ目は「場所を表す副詞」
どこで起きたのかの説明を加えるからですね。
例えばこんな感じです。
・A lot of people were waiting at the station. たくさんの人々が駅で待っていた。
・All colleagues are here. 同僚全員ここにいる。
場所を表す副詞も文末が定位置ですね。
ただ、自由度が高いのが副詞のいいところであって、面倒なところ。
強調したいときなんかは、時でも場所でも前側に置くことができます。
例えばこんな具合。
・At the station, a lot of people were waiting . 駅でね、たくさんの人々が待っていたんだよ。
・Yesterday, I run. 昨日ね、走ったんだ。
この時はカンマを使って、副詞を移動させたことを示しますね。
まぁとにかくは、場所を表す副詞の定位置は文末と覚えておいて問題ありません!
後ろに来る副詞③|「どのように、どのくらい」
後ろに来る副詞3つ目は「どのように、どれくらい(様態といいます)などを表す副詞」
どのように行為がなされたのかを説明するからです。
例文はこんな感じ。
・I run really fast. めっちゃ速く走った。
・I beat my best time for the 100 meter by 0.8 seconds. 100m走で自己ベストを0.8秒上回った。
・You'd better do exactly as I tell you. ちゃんと言う通りにしたほうがいい。
また、以下のような感じで ing-系や過去分詞系を副詞として使うこともできますよ。
・She came running into the office. 彼女はオフィスに駆け込んできた。
・They left the theater disappointed. 彼らはがっかりして映画館を出た。
動詞(または動詞句)の後ろにおけば、どんなふうにその動作をしたのかを説明できますね。
慣れるととても使えますよ!
こんな感じで、どのように、どのくらいを表す副詞も後ろ側に置きましょう!
後ろに置く副詞には順番がある|狭くから広くへ
ここまで紹介してきたような副詞は、連続して(重ねて)使うこともできます。
例えばこんな感じ。
・The couple argued bitterly in the restaurant last night. 昨晩カップルがレストランで激しく口論をしていた
・The barbecue will start around 1 o'clock tomorrow. バーベキューは明日の約1時にスタートする
この時、副詞の順番は「どのように(様態)→場所→時間」という「狭く→広く」という順番で使います。
なぜならば、飾る対象が違うから。
様態は動詞そのものを修飾し、場所や時はそれを含むできごと全体を修飾します。
同じ「時」の副詞を重ねるときでも、2つ目の例文のように「狭く→広く」が基本ですね。
まぁ正直これ間違っても通じますので、自然に聞こえるための知識として知っておけばOKです。
こんな感じで、副詞を重ねるときは「どのように(様態)→場所→時間」という「狭く→広く」という順番で使いましょう!
前の位置にくる5種類の副詞
では、「限定」の意味になる前に置かれる副詞も見ていきます。
ちょっと多いですが、難しくないのでサクサク見ていきましょう( ^ω^ )
・限定
・程度
・頻度
・確信の度合い
・評価/態度
前に来る副詞①「限定」
前に来る副詞1つ目は「限定の意味を持つ副詞」
文字通り限定する意味合いを持つから前に置きます。
例文はこんな感じ。
・These shoes are ridiculously expensive. その靴は馬鹿らしいほど高い。
・The tea was steaming hot. そのお茶は湯気が出るくらいに熱い。
・He works only when he has motivation. 彼はやる気があるときだけ働く。
単に高いのではなく、「馬鹿らしいほど」高い。単に熱いのではなく「湯気が出るほど熱い」。「〜という理由で」ではなく「〜という理由だけで」。
こんなふうに、何かを限定する意味がある単語は前に置いて使います。
特に使えるのが only。
・She married him only for his money. 彼女は彼のお金目当てで結婚した。
・You can buy the souvenir only in a certain service area. このお土産は特定のサービスエリアでだけ買えます。
前置詞でも節でも動詞でも、前に置くだけで「〜だけ」と限定できちゃうんですね。
こんな感じで、限定的な意味を持つ副詞はポンポン前に置いていけばOKです!
前に来る副詞②「程度」
前に来る副詞2つ目は「程度を表す副詞」
ターゲットのレベルを限定する働きを持っているからです。
例えばこんな感じ。
・He is so kind. 彼はとても親切だ。
・That is totally no problem. 全く問題ないです。
単に親切ではなく、とっても親切なんですね。
程度を表す表現はたくさんあって、しかもみんなめっちゃ使います。
全部覚える必要はありませんが、各単語の意味と程度だけ知っておきましょう。
・very(とても) 最も標準的。迷ったらこれ
・absolutely(完全に) 1番強い。
・too(〜すぎ) 行き過ぎな感じ。ネガの表現で使う
・so(とっても) veryより上
・really(本当に) 中間。迷ったらこれ
・quite(かなり) 結構強い
・pretty(かなり) 結構くだけた言い方
・fairly(かなり) 大したレベルじゃない
・rather(かなり) 否定的な意味でよく使う
・a little / a little bit(少し) 口語的
・hardly / barely (ほとんど〜ない)
僕の職場だと、quite, too, very, soは毎日聞くレベルで使われていました。
オンライン英会話のカナダ人の先生は「reallyが一番無難」と言っていましたね。
これらの単語を使って、前から絞り込むイメージを膨らませましょう!
前に来る副詞③「頻度」
前に来る副詞3つ目は「頻度を表す副詞」
これは絶対の定位置なので是非覚えておきましょう。
例文は以下です。
・My mom always nags me. 母はいつも僕にガミガミ言う。
・I can hardly imagine it. ほとんど想像できない。
頻度を表す副詞もよく使いますし、単語も多いです。
程度と同じく、全体をさらっと見ておきますね。
・always(いつも)
・nearly always(ほとんどいつも)
・usually(普段)
・often(しばしば)
・frequently(頻繁に)
・sometimes(時々)
・occasionally(時折)
・seldom / hardly ever/ rarely(ほとんど〜ない)否定的な表現
・never(決して〜ない)
こんな感じで、頻度を表す副詞は修飾したい言葉の前に置きましょう!
前に来る副詞④「確信の度合い」
前に来る副詞4つ目は「度合いを表す副詞」
可能性を度合いを限定するからですね。
例えばこんな具合です。
We will surely make it on time. きっと時間ピッタリに着くよ
他にはこんな感じの単語があります。
・definitely(絶対)
・certainly(確かに)経験や状況に基づいた確実さ
・surely(きっと)certainlyよりは下
・probably(たぶん)
・maybe / perhaps(たぶん)perhapsの方がフォーマル
・possibly(もしかすると)
こういう単語を少しづつ覚えていって、前に置くイメージをもちながら使っていきましょう!
前に来る副詞⑤「評価 / 態度」
前に来る副詞5つ目は「評価 / 態度を表す副詞」
この言葉を前に置くことで、文の内容全体を限定するからですね。
例文は以下の通り。
・Unfortunately, Tom was injured. 不幸なことに、トムは怪我をした。
・Clearly, that's wrong. 明らかに、それは間違いだよ。
「不幸なことにね…」「明らかなことなんだけどね…」と話し手の評価を述べていますよね。
なので文頭に持ってくるのがノーマルです。
話し手の評価を表す単語は他にもあるので、一緒に見ておきましょう。
・luckily(ラッキーにも)
・curiously(奇妙なことに)
・strangely(奇妙なことに)
・naturally(当然のことなんだけど)
・happily(幸運な)
・fortunately(幸運にも)
・stupidly(バカげたことに)
続いては、話し手の態度を表す副詞にいきましょう。
例文はこんな感じ。
・Honestly, I have no idea. 正直、ノーアイデアだよ。
・As far as I know, John is the only one with a key to the safe. 僕の知ってる限り、金庫の鍵を持っているのはジョンだけだよ。
発言内容に対する話し手の態度を述べていますね。
このあたりの単語はイメージしやすいのではないでしょうか?
同じように話し手の態度を表す他の単語も見ておきましょう
この辺は結構使うので知っておくと便利ですよ。
・frankly speaking(率直に言って)
・strictly(厳密に言えば)
・seriously(マジな話なんだけど)
・according to(〜によると)
・personally(個人的位は)
・from one's point of view(〜の視点では)
・in a sense(ある意味では)
point of view、according to、frankly speakingとかは現地人もよく使う頻出語句なので、覚えておくといいですよ。
スポンサードサーチ
英語の副詞の攻略法は、結局前に置くか後に置くかだけ
ここまで、副詞の種類と置くべき位置のルールを紹介してきました。
副詞は自由度が高く色々な種類があるため、ルールがいくつもあるように見えます。
これを全て覚えるのはとても辛いですよね。
確かにすべて覚えて使いこなせるようになれば、英語表現の幅はかなり広がるでしょう。
しかし、まずは1つだけ覚えてそれを会話で使えるようになるほうが、僕らのような凡人には近道です。
なので、すべて暗記しようとせずに、まずは「前に置くか後ろに置くか」を意識すること。
前か後ろかさえ意識して分けられるようになれば、それなりに副詞を扱えるようになりますよ。
テスト勉強のように丸暗記はやめて、英語を楽しむ気持ちを忘れずに、自分で例文を作りながら少しづつ理解を深めていってくださいね。
まとめ|英語の副詞を置く位置が分からない?|2つの大原則が肝【解説します】
この記事では、英語の副詞を置く位置が分からない?|2つの大原則が肝【解説します】として、以下の説明をしてきました。
・英語の副詞とは、名詞以外を飾る言葉のこと
・英語の形容詞と副詞の違いは?|「対象」が変わるだけ!
・英語の副詞の位置、前に置くか。後ろに置くか。
・後ろの位置にくる3種類の副詞
・前の位置にくる5種類の副詞
・英語の副詞の攻略法は、結局前に置くか後に置くかだけ
英語は位置の言語ということを忘れずに、覚えた副詞を前か後ろにポンポン置いてやるイメージで使ってみてくださいね。
最後までお付き合いくださりありがとうございました( ^ω^ )